眠っている間に「ギリギリ」「カチカチ」と音を立てる歯軋り。
本人は気づかなくても、家族に指摘されて初めて知る方も多いかもしれません。
実は、歯軋りは単なる癖ではなく、体や心からのサインであることも。
我慢強く頑張り屋の女性達、日々様々な体調不良を抱えながらも、我慢しながらやり過ごしているうちに、神経がすり減るだけでなく、歯まですり減ってしまうケースもありますので要注意です。
歯ぎしりとは
歯ぎしりとは、無意識に強い力で歯と歯をこすり合わせている状態のことで、寝ている間だけでなく、起きている時にも起こります。
特に寝ている時の歯ぎしりは無自覚なことが多く、家族に指摘されてはじめて気が付く人もいます。朝起きた時に歯が痛い、顎が痛い、肩こり、頭痛などの症状が起こり、歯ぎしりや食いしばりとは結びつかない人がほとんどです。歯科医を受診した時に「歯がすり減っている」などの理由から寝ている間の歯ぎしりを指摘されることもあります。
歯ぎしり・食いしばりの原因
- 日中のストレスや緊張
- 疲労の蓄積
- 自律神経の乱れ
- 睡眠の質の低下
- 噛み合わせの問題 など
とくに現代人に多いのは、心の疲れやストレスが引き金となるタイプ。
無意識に体へ力が入り、夜間にその緊張が「歯軋り」となって現れるのです。
睡眠と歯軋り、どうしてつながる?
眠りには、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)が交互に訪れています。
このうち、浅い眠りのタイミングで歯軋りは起こりやすいといわれています。
浅い眠りのときはこんな状況の中、起きます。
- 日中に受けたストレスの影響が強く出やすい
- 自律神経の切り替えがうまくいかない
- 体がリラックスしきれず緊張状態になる
こうした状態が、無意識の歯の噛みしめや歯軋りとなって現れるのです
歯ぎしり・食いしばりによって歯周病になる!?
歯ぎしりによって、あごや顔の痛み、頭痛、肩こりなどの症状が引き起こされるだけでなく、知覚過敏や歯周病の原因になってしまうこともあります。歯がすり減ることで、歯がぐらつく、そこから知覚過敏や、歯周病が引き起こされてしまうこともあるのです。。
歯ぎしり・食いしばりどんな種類があるの?
●グランディング
歯ぎしりの中でもよく見られるのがグランディングと呼ばれるものです。
歯を強く噛んだ状態で横に滑らせ、こすり合わせる状態です。歯へのダメージは最も大きく、歯がすり減ってしまいます。
●クレンチング
噛みしめや食いしばりのことをクレンチングと言います。クレンチングの人は、ほっぺたの筋肉が発達して硬く、膨らんでしまうこともあります。我慢して体に力が入っている時や力仕事の時にはこの食いしばりの症状が見られることがあります。
●タッピング
上下の歯を小刻みにぶつけている状態です。寒い時に震えているようなカチカチという音を特徴とします。このタッピングは稀です。
歯ぎしりの治療法
睡眠時や日中にもマウスピースを使う方法や、顎まわりの筋肉を緩めるボトックス注射などが有効とされています。マウスピースなどの装着により、歯がすり減るのを防ぐことができたり、肩こりやあごの痛み、歯周病の悪化などを防ぐことができます。ストレスが原因になることもあり、この場合には漢方薬での治療も有効です。
歯軋りと漢方薬
漢方では、睡眠の乱れと歯軋りの背景には主に次の体質が関わると考えます。
● 肝の不調(肝鬱・肝火)
ストレスがたまると「肝」の働きが乱れやすくなります。
肝は自律神経の調整とも関係しているため、
→ 夜間も緊張が抜けず、眠りが浅くなり、歯軋りが起こりやすくなります。
● 心血不足(しんけつぶそく)
心を落ち着かせる「血」が足りない状態。
→ 神経が過敏になり、眠りが浅くなりやすいです。これも歯軋りの一因に。
「歯軋りはただのクセだから仕方ない」とあきらめないで。
体と心を整えていけば、眠りの質も、朝の目覚めも変わっていきます。
まずは、あなたの体と心の声に耳をすませることから。日々の緊張を緩めることで、歯ぎしりの原因からアプローチしていきます。
日日漢方が、あなたのペースで寄り添いサポートします。
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