漢方薬は、長期時間をかけることで良い効果をもたらすと考えられがちですが、今回のように体質に合っていると即効性を発揮することができます。漢方薬で生理痛が改善されたことで、毎月の憂鬱な気分や痛みから解放され、心身ともに楽になった漢方相談例をご紹介させていただきます。

<主なお悩み>
起き上がれないほどの下腹部痛が過去に起きた。日常生活を送ることができるものの、チクチクした痛みを下腹部に感じている。生理を強く感じる 生理周期28日周期 排卵痛はなし 月経血には塊が見られ、量は以前より増えた。生理前になると偏頭痛がする。胸の張りあり。生理前にイライラすることはないが、些細なことが気になる。生理中、眠気が出る。生理前に肌荒れする。
<その他症状>
冷えを足に感じる。長時間デスクワーク。食欲問題なし。足に静脈が浮き出ている。貧血気味。立ちくらみがする。口の渇きあり。首こり・肩こりがひどい。卵巣嚢腫あり。
<漢方薬> 折衝瘀血散合逍遥散
<3週間後体調変化>
生理痛がなかった。冷え性も改善された。仕事がハードな時期もいつもより疲れることなく乗り切ることができたとのこと。
<生理痛の漢方薬解説>
生理痛は「血」の滞りや「血」の不足、ストレスによる「気」が巡らないことで起きることがあります。この方の場合は、「血」を補いながら巡らせる折衝瘀血散を使用しました。これによって、生理痛が改善するだけでなく、冷えを改善することがでました。また、「血」を補うことで疲れにくくなったと考えられます。日頃よりオーバーワーク気味で生理前のホルモンバランスの乱れによる胸の張りや偏頭痛なども起きていたため「気」を巡らせる逍遥散を使用しましたが、生理前の頭痛も同時に改善することができたと考えられます。ご本人も喜んで漢方薬の効き目に驚いていました。
<最後に>
「忙しいから大丈夫」「まだ若いから平気」と思っている方もいるかもしれませんが、体調不良を放置すると、様々なリスクが高まります。忙しい毎日を送る女性の皆さん、体調管理は決して後回しにしてはいけません。健康な体があってこそ、仕事や家事、そして自分のための時間を楽しむことができます。ぜひ、今回の漢方相談事例をご参考に、ご自身の体調管理を見直してみてください。
薬剤師 田村英子
代々木上原漢方相談 女性のための漢方薬店 日日漢方 更年期・PMS・生理痛・不妊症・子宮筋腫・卵巣嚢腫・子宮頸部異形成・産後体調不良など女性特有の体調不良をサポート。プライベート空間で初回ご相談じっくり、1時間。漢方薬だけでなくライフスタイルも提案します。
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