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花粉症と漢方薬

花粉症はこの先一生治らないかもと思ってあきらめている方、西洋薬を飲んでいるのにきかなくなっている方、悪化する一方なのではないか?と不安に思い毎年くる春が憂鬱だと思っていませんか?花粉症、もうつらい思いをする必要はありません。漢方は、あなたの体質に合わせたケアで、花粉症の根っこから改善を目指すことができます。

空気中に浮遊しているアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)が鼻腔の粘膜に付着してアレルギー反応を起こす病気のこと。このアレルギー性鼻炎を引き起こす原因が「花粉」ものを花粉症と言います。

花粉症の4大症状と言われる鼻水、くしゃみ、鼻詰まり、目の痒み、毎年、不快な症状に悩まされる人も多いはず。

なぜこれらおん症状が起きるのか、異物が体に入ってきた時に、それを排除しようと体の防御システムが稼働します。

くしゃみは爆発的に空気を押し出し、異物を鼻の粘膜上から体外へ吹き飛ばしてしまう役割を担っています。鼻の三叉神経を刺激することによって、くしゃみを引き起こします。

アレルギー症状を引き起こす人は、別の抗原へ晒される機会が増えることによって、抗体を作りやすくなっています。ハウスダストで喘息を起こしている人は「スギ花粉」なってしまうことがあります。喘息患者の7割が花粉症を持っていると言われています。ですので、逆に花粉症を治していくと喘息やアトピーが良くなることもあります。

異物である花粉が鼻の粘膜につくと、マクロファージというカラダの細胞が貪食します。これによって、活性化されたヘルパーT細胞と白血球によりスギに対する抗体が作られます。ここで作られる抗体はIgE抗体と言われているもので、この抗体が作られたことを感作が成立すると言います。再び、花粉がカラダに入ってくると抗体があることにより、異物として排除しようとする作用が働きます。

肥満細胞からはヒスタミン、ロイコトリエンといった化学物質が出されます。ヒスタミンは、鼻の三叉神経を刺激してくしゃみとなります。くしゃみを引き起こしたという刺激が脳に伝えられ、副交感神経を通して、鼻にある腺や血管に作用して鼻水が出てきます。また、ヒスタミンやロイコトリエンは直接血管に働きかけることによって、粘膜の循環が悪くなったり、むくんだり、細胞の浸潤により、粘膜が腫れ、鼻詰まりが起こります。

またこの反応の過程で、局所に好酸球、好塩基球、リンパ球など白血球が集まってきます。好酸球から出される化学物質が鼻粘膜に働き、鼻詰まりが強くなります。

花粉が体内に入ってきてもすぐに花粉症になるわけではありません。花粉が体内に入ると抗体を作ります。この抗体はIgE抗体と言われているものです。抗体が作られた状態を「感作が成立した」と言うのですが、感作が成立したとしても全ての人が発症すると言うわけではなく、人によって期間が異なりますが、花粉を何年間か浴び続けること抗体が十分な量になると花粉症の症状を発症させるのです。

抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬

現在行われている治療の多くが抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬によるものです。まず抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンが分泌された時に、このヒスタミンが受容体に着くのを防ぐ働きがあります。これによって鼻水、くしゃみが起こらなくするのです。これらが効かなかったときにステロイド剤を切り札として用いて治療していきます。ヒスタミンによって引き起こされた炎症を鎮めてくれる薬です。

鼻の粘膜のレーザー照射

鼻の中にレーザーを照射をすることで、花粉症の症状を和らげる方法があります。こちらの療法は一時的には効果があるようですが、粘膜自体再生能力が高いため、レーザーで焼いても1〜3年するとまた花粉症の症状が出てきてしまいます。

舌下減感作療法

アレルゲンをごく微量ずつ濃度を上げながらとる。この治療はこれまでの飲み薬のような対症療法ではなく、長期にわたり投与して体質を変えることにより、根本的な改善を目標にした治療法です。1日1回、毎日自宅で服用し3〜5年間にわたり服用を継続します。デメリットとしては治療自体が長期にわたる。

第一世代の抗ヒスタミン薬と言われているものは、集中力の低下、活動力の低下、強い眠気を誘発するなど副作用があります。というのも、ヒスタミン自体は、脳内で神経伝達物質として働いていて、アレルギー症状とは別に集中力や判断力、覚醒の維持に関係している。抗ヒスタミン剤を飲むことで、ヒスタミン本来の働きが損なわれてしまい、眠くなるなどの副作用がみられるようになります。自動車運転事故や機械の操作事故にもつながってしまいます。また、抗ヒスタミン薬は唾液や涙の分泌を抑えるため、喉やめがカラカラに乾くという副作用もあります。

漢方ができた2000年以上前に花粉症ということばやアレルギーという言葉はありませんでした。しかし、「鼻炎」「アトピー」「喘息」の治し方に関しては、古い漢方の本にも書かれています。元々、漢方は病名をそこまで重視することなく一人一人の体質や症状を大切に考え、弱いところは補う、邪気の入りやすいところを見て根本治療していくものです。漢方では、原因となるものを受け止める体の方を丈夫にし、花粉に対する抵抗力をつけることを大切に考えています。

鼻水を抑える漢方薬・・・小青竜湯・麻黄附子細辛湯・苓甘姜味辛夏仁湯

目の痒みを抑える漢方薬・・・越婢加朮湯・銀翹散

体質改善の漢方薬 アレルギーのトライアングル「脾」「肺」「腎」を整える

肺は免疫に関わる気を調整しているところで、こちらが弱ると外邪の影響を受けやすくなります。

肺が弱いとこんな症状が現れるようになります。

✔️疲れると息切れする

✔️疲れて風邪をひきやすくなる

✔️声が小さい

肺の機能を上げていく漢方薬にはこんなものがあります。

玉屏風散(衛益顆粒)

補中益気湯

免疫系に関わる機能系統の一つ「脾」が弱い人はアレルギーを引き起こしやすくなります。脾が弱いとこんな症状が現れるようになります。

✔️食事した後にだるくなったり眠くなったりする。

✔️食後もたれる。

✔️少食・すぐにお腹がいっぱいになる。

✔️下痢や軟便気味

脾の機能を上げていく漢方薬にはこんなものがあります。

健胃顆粒

補中益気湯

全身の水を司どる「腎」の働きを良くすることが大切です。アレルギーの遺伝的な原因の場合は腎の問題があります。

腎が弱いとこんな症状が現れるようになります。

✔️足腰が弱ってくる

✔️頻尿

✔️疲れがなかなか回復できない

✔️急に皺っぽくなったり白髪が増えて老け込む

腎の機能を上げていく漢方薬にはこんなものがあります。

八味地黄丸

参茸補血丸

漢方医学は、「木を見て森を見ず」の医学ではないので、アレルギーが起きている鼻の部分だけ捉えていくのではなく、全身症状からどうして起きてしまったかを考えることで体質改善につなげることができます。

  • 運動や入浴で汗をかく
  • 一週間分のレシピを考える
  • 睡眠を十分にとる
  • マスク・メガネをする

毎年花粉症に悩まされているあなたへ。つらい鼻水やくしゃみ、目のかゆみから解放されたいと思いませんか?西洋薬に頼るだけでなく、漢方も選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。漢方薬は、単に症状を抑えるだけでなく、体質改善を目指します。あなたの体質に合った漢方薬を選ぶことで、花粉症の根本的な原因に働きかけ、繰り返す症状を緩和できる可能性があります。花粉症でお悩みなら、一度漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。花粉症の漢方薬と合わせてライフスタイルの提案をさせていただきます。

薬剤師 田村英子

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