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漢方症例

頻尿で悩む40代女性の漢方で快適になった漢方症例

40代女性の頻尿は、加齢による腎機能の低下、ホルモンバランスの変化、ストレス、冷えなど様々な要因が考えられます。漢方医学では、頻尿を「小便不利」「淋証」「遺尿」などの概念で捉え、その原因や体質に合わせて治療を行います。

症例

患者: 40代 女性

主訴: 昼間、夜間ともに頻尿があり、特に冷えると症状が悪化する。最近では、少し尿意を感じると我慢できず、漏らしてしまうこともあり悩んでいる。

既往歴: 特になし

現病歴: 半年前から頻尿を感じるようになった。最初は夜間に2回程度だったが、徐々に回数が増加。最近1ヶ月は、日中も1時間に1回トイレに行くようになり、仕事中も集中できない。冷え症があり、手足が冷えやすい。疲れやすく、腰のだるさも感じることがある。

症状

頻尿の回数:昼間 6~8回、夜間 3~4回 排尿時の痛み:なし 残尿感:時々あり 尿の色・量:淡黄色で量は多くない 冷えの有無:強い(特に下半身)口渇:あまり感じない 食欲:普通 便通:やや軟便傾向 睡眠:浅い ストレス:仕事でややストレスを感じる

舌診: 舌質は淡白でやや湿潤、舌苔は薄白

脈診: 沈んで弱い(沈細脈)

腹診: 下腹部に冷えと軽度の抵抗感

漢方医学での証:

腎陽虚(じんようきょ) を主体とし、脾気虚(ひききょ) の傾向も認められる。

  • 腎陽虚: 冷え症、腰のだるさ、夜間頻尿、尿漏れしやすいなどは、腎の陽気が不足しているために温煦作用や固摂作用が低下していると考えられます。
  • 脾気虚: 疲れやすい、軟便傾向などは、脾の気が不足しているために消化吸収機能が低下していると考えられます。舌質が淡白で湿潤、脈が沈んで弱いことも脾気虚を示唆します。

方針:

腎陽を温め補い、脾気を健やかにする。

処方:

八味地黄丸(はちみじおうがん) を基本とし、患者様の状態に合わせて以下の生薬を考慮。

最終的には、八味地黄丸を処方 を7日分処方し、経過を観察することとした。

治療経過:

1週間後体調変化: 頻尿の回数にわずかな減少が見られた(昼間5~6回、夜間2~3回)。冷え症はまだ改善せず。

1ヶ月後体調変化: 頻尿の回数が安定してきた(昼間4~5回、夜間1~2回)。尿意を感じてから我慢できる時間も少し長くなった。腰のだるさも軽減。冷え症は徐々に改善傾向。

3ヶ月後体調変化: 頻尿はほぼ気にならなくなった(昼間3~4回、夜間0~1回)。尿漏れの症状も消失。冷え症も改善し、手足の冷えを感じることが少なくなった。疲れにくくなり、体調も良好。

その後も八味地黄丸を継続し、体調に合わせて量を調整。生活指導として、体を冷やさないようにすること、適度な運動をすること、バランスの取れた食事を心がけることを指導した。

考察:

本症例では、40代女性の頻尿に対して、漢方医学的な診察に基づき腎陽虚と脾気虚を考慮し、八味地黄丸を中心に漢方薬をお渡ししました。

八味地黄丸: 腎陽を温め補う代表的な漢方薬であり、加齢に伴う頻尿や夜間尿、腰痛、冷え症などに効果を発揮します。

生活指導: 体を温めること、特に腰回りや足元を冷やさないようにすること。熱エネルギーを生み出すために適度な運動は、腎陽を補い、全身の血行を促進する上で重要です。

このように、漢方治療は個々の体質や症状に合わせて処方を調整することで、頻尿といった症状の改善だけでなく、全身状態の改善にも繋がる可能性があります。頻尿症状でお悩みの方、我慢せずに是非ご相談ください。

代々木上原漢方相談 女性のための漢方薬店 日日漢方 更年期・PMS・生理痛・不妊症・子宮筋腫・卵巣嚢腫・子宮頸部異形成・産後体調不良など女性特有の体調不良をサポート。プライベート空間で初回ご相談じっくり、1時間。漢方薬だけでなくライフスタイルも提案します。

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