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働く女性に多い「頭痛」──それ、我慢していませんか?漢方で整えるわたしのリズム

働く女性に多い「頭痛」──それ、我慢していませんか?漢方で整えるわたしのリズム

朝から仕事、家事に育児、人付き合い…。
日々を懸命に過ごす女性にとって、「頭痛」は見過ごせない不調のひとつです。
痛み止めでその場をしのいでも、根本的なケアができていなければ、また繰り返してしまいます。

頭痛は「頭が痛い」という症状の総称で、その原因や感じ方は人によってさまざまです。一時的な疲れやストレスから起こるものもあれば、体質や生活習慣の偏りが背景にある場合もあります。西洋医学では「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」などに分けられますが、漢方では 気・血・水の巡りの乱れ が深く関係すると考えます。たとえば、ストレスで気の流れが滞ったり、血の不足で頭に十分な栄養が届かなかったり、水分代謝の乱れで重だるい痛みが出たりと、そのパターンは人によって異なります。頭痛は「ただの不調」と思われがちですが、日常生活の質を大きく左右する症状です。根本から体を整えていくことで、痛みを和らげ、再発を防ぐことができます。

もっとも多く見られる頭痛で、主に次のようなタイプがあります:

片頭痛(偏頭痛)ズキンズキンと脈打つような痛み。吐き気や嘔吐を伴うこともあり、女性に多く見られます。

緊張型頭痛 頭全体がギューッと締め付けられるような痛み。長時間のデスクワークやストレス・過労が主な原因です。

群発頭痛 片側の目の奥に突き刺すような激しい痛み。男性に多く、決まった時期に集中して起こるのが特徴です。

一方で、くも膜下出血や脳腫瘍など命に関わる疾患のサインとして起こる頭痛もあります。以下のような症状がある場合は、すぐに病院を受診してください:

突然の強烈な痛み・手足のしびれや動かしにくさ・意識がぼんやりする・めまい・嘔吐を伴う・今までに経験したことのない頭痛・ろれつが回らない、視野の異常・発熱・けいれんを伴う

鎮痛薬(解熱鎮痛薬)一時的な痛みに対して用いられます。例:アセトアミノフェン、ロキソプロフェン、イブプロフェン

トリプタン系薬剤(片頭痛特有)血管の拡張を抑え、片頭痛の原因に働きかける薬です。例:スマトリプタン、ゾルミトリプタンなど
エルゴタミン製剤(片頭痛・群発頭痛向け)血管を収縮させる作用があり、早めの服用が効果的です。

予防薬(慢性化している場合)頭痛の頻度を減らすために継続的に服用します。β遮断薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、カルシウム拮抗薬など
 

生活習慣の改善
 ・十分な睡眠、規則正しい食事
 ・ストレスの軽減、適度な運動
 ・水分補給やカフェインのとり過ぎに注意

温熱療法・冷却法
 ・緊張型頭痛:温めて血流をよくする(首や肩)
 ・片頭痛:冷やして血管拡張を抑える(こめかみなど)

ストレッチやマッサージ、鍼灸療法: 肩こりや首の緊張からくる頭痛には効果的です。

認知行動療法・自律訓練法などの心理療法:ストレスや不安が原因となっている場合に用いられます。

■ 特徴:我慢で頭痛が悪化する。頭が締め付けられるような痛み。こめかみや後頭部が重い。イライラや不安感など情緒の変化が大きい。ため息が多い。肩こり・目の疲れが強い

■ 漢方的原因「気(エネルギー)」が滞り、上にこもって痛みとなる

■ 養生アドバイス 無理せず深呼吸、リラックスの時間を確保。溜め込まずに感情を言葉に出す習慣を

■ 薬膳的おすすめ食材

香りで気を巡らす:陳皮、みかんの皮、ジャスミン茶、紫蘇、ミント

イライラを緩める:菊花、クコの実、ローズ、柑橘類

脳を潤す:くるみ、黒ごま

■ おすすめ漢方薬・・・柴胡疎肝散(さいこそかんさん) 抑肝散(よくかんさん) 加味逍遙散(かみしょうようさん釣藤散(ちょうとうさん)

■ 特徴 ズキズキと拍動するような痛み・生理後や疲労時に起こる・目の疲れ・めまい・動悸・集中力低下を伴う・顔色が青白い、唇が乾く

■ 漢方的原因「血」が不足して脳に十分な栄養が届かない状態

■ 養生アドバイス 睡眠をしっかりとり、無理な夜更かしを避ける 生理中・後はとくに休養を意識 PC作業など目を酷使する作業は適度に休憩を

■ 薬膳的おすすめ食材

血を補う:なつめ、黒豆、ほうれん草、にんじん、鶏レバー

心を養う:竜眼肉、クコの実、紅花、蜂蜜

温かいスープや煮込み料理で消化吸収を助けて

■ おすすめ漢方薬・・・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)四物湯(しもつとう)帰脾湯(きひとう)十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

■ 特徴 頭が重い、ボーッとする感じ 天気が悪い日に悪化、むくみやめまいも伴う 胃腸が弱い、舌に白い苔が多い

■ 漢方的原因「水(体内の余分な水分)」が巡らずに停滞している状態です。頭部に影響しています。余分な水が停滞することによって、気血が頭にいかないことによって頭痛を引き起こしていると考えられます。日頃から水の代謝を良くするための養生が必要になります。

■ 養生アドバイス 湿気の多い時期は冷たいもの・生ものを控える。胃腸に負担をかけない食生活を意識。適度な運動で汗をかいて巡りを促す。お風呂にもしっかり入って汗をかく

■ 薬膳的おすすめ食材

利水・除湿:はとむぎ、小豆、とうもろこしのひげ茶、冬瓜、生姜

胃腸を整える:山芋、キャベツ、白米のかゆ、なつめ

湿気を出すために温かい汁物・スープを中心に

■ おすすめ漢方薬・・・半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)沢瀉湯(たくしゃとう)五苓散(ごれいさん)真武湯(しんぶとう)苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)など

■ 特徴 頭がカッと熱く、ズキズキ痛む・目の充血・口の渇き・怒りっぽさなどの症状を伴います。便秘・不眠を伴うこともあります。

■ 漢方的原因 ストレスや体内の熱が上昇し、「肝火」が頭にのぼっている状態。「頭に血がのぼる」などと表現しますが、まさにイライラしながら頭痛する状態です。ストレスを上手に手放すことが必要です。

■ 養生アドバイス 夜更かし、過度な刺激物は避ける。怒りをためずに発散、心穏やかに過ごす。目や頭を冷やす工夫(ハーブティーや冷湿布)

■ 薬膳的おすすめ食材

熱を冷ます:緑茶、菊花茶、セロリ、きゅうり、トマト

肝を整える:しじみ、春菊、苦瓜

心を静める:百合根、蓮の実

■ おすすめ漢方薬・・・龍胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)黄連解毒湯(おうれんげどくとう)釣藤散(ちょうとうさん)柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

■ 特徴(こんな症状、ありませんか?) 頭の一部に刺すような鋭い痛みがある(ズキズキというより「チクチク」「ズーン」)慢性的に痛む、決まった場所(片側・後頭部など)に集中している。生理痛が強い・経血に塊がある。顔色がくすみやすく、唇が紫っぽい。

■ 漢方的背景 「瘀血」とは、血の巡りが滞り、流れがスムーズでなくなった状態。血流の悪さが頭部の毛細血管や神経を刺激し、慢性的な痛みや重だるさを生むと考えられています。頭痛だけでなく、肩こり・首こり・手足の冷え・月経異常なども併発しやすいタイプです。また、寒い地方に住む人も血行不良によって頭痛がすることがあります。

■ 養生アドバイス からだを冷やさない(特に首まわりや下半身)長時間同じ姿勢を続けない(こまめにストレッチ)湯船にしっかり浸かって巡りを促す。適度な運動で血流をよくする(ウォーキング・ヨガ・ストレッチなど)生理中の冷えや無理を避ける

■ 薬膳的おすすめ食材

血行を促進する 紅花(こうか)、黒酢、生姜、にら、玉ねぎ、青魚(EPA豊富)

■ おすすめ漢方薬・・・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)桃核承気湯(とうかくじょうきとう)通導散(つうどうさん)

頭痛の多くは、食事・睡眠・運動・ストレスといった 生活習慣の偏り が大きく関わっています。日々のリズムを整えることが、症状の改善や予防につながります。「どうやって生活リズムを整えていけばいいかわからない…」という方も多いと思います。そんなときは、ぜひ 漢方相談 も踏まえて、一緒に整えていきましょう。是非、お気軽にご相談くださいませ。

薬剤師 田村英子

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